「さ。行きましょうか、カルティナ姫」
ルイトさんはわたしに、その左手を差し出す。
「はい。……よろしく、お願いします」
わたしがその左手を取ると、ルイトさんはわたしの右手を握りしめ歩き出す。
「今日は良い天気で良かったですね」
「はい。本当に」
デート日和、と言ってもいいのかな。
「今日、お二人はどうされてるんですか?」
「二人は今日、買い物にでも出かけてるんじゃないかな、二人で」
二人で?男二人で、買い物……? なんか、想像すると笑ってしまいそうになる。
「フフッ……」
「ん?何かおかしいですか?」
と、ルイトさんは不思議そうに聞いてくる。
「いえ。なんていうか……。あの二人が二人で買い物って聞いて、想像出来なくて」
「ああ、確かにね。 あの二人が一緒にいるとこ、想像しにくいか」
ルイトさんはそう言いながら笑っていた。
「はい……」
「まあ男二人ですからね。 しかもあの二人は全くの正反対ですし」
ルイトさんだからこそ、あの二人のことをよく知っているようだ。
「あの二人、仲がいいのか悪いのか」
ルイトさんはそう呟く。



