◇ ◇ ◇




「カルナさん、今日はありがとうございました。 とても楽しかったです」

「こちらこそ、とても楽しかったです。 ありがとうございました」

 カルナさんとのデートが終わり、あっという間に帰る時間になってしまった。
 時間がすぎるのはあっという間で、なんだか名残惜しいなと感じる。

「あ、そうだ。カルティナ姫」

「はい。何でしょうか?」

 カルナさんはわたしのそばへやって来ると、わたしの目の前でポケットから、何かを取り出した。

「僕からカルティナ姫に、プレゼントがあるんです」

「プレゼント?」

 わたしに、プレゼント? 何だろう?

「今日のお礼です。 ぜひ、受け取ってください」

「……え、これって」

 カルナさんがプレゼントしてくれたのは、わたしが大好きなカワウソのキーホルダーだった。

「カワウソ……ですか?」

「カルティナ姫は、カワウソが好きだと聞いたので。思わず買ってしまいました」
 
 カルナさんは照れくさそうに渡してくれる。

「ありがとうございます、カルナさん。……わたし、すごく嬉しいです」

 カワウソのキーホルダー、とても可愛い。愛くるしい。