【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜



 お父様がそう言ってくれるから、わたしは「……うん」と返事をした。

「カルティナ。父さんも、お前の幸せを一番に願っているからな」

「うん。……ありがとう、お父様」

 お父様はわたしの幸せを、一番に願ってくれているということは、知っている。
 だからこそわたしは、その【幸せ】を見つけるために今奮闘している。

「……わたし、幸せになれるかな?」

「大丈夫だ。必ずお前を幸せにしてくれるよ、あの三人なら」

 あの三人の中から、誰か一人を選ぶということはなかなか難しい。 みんな優しくて、みんないい人たちだ。
 みんなわたしを幸せにしたいと言ってくれて、わたしに【好きです】と愛の言葉をくれる。
 それはものすごく嬉しいし、アレンさんなんて手の甲に、キ……キスをしてくれたし。
  
 その、なんとも言えない気持ちになるなーとは思った。
 わたしにとっての王子様は……。一体誰なんだろう?

「ねぇお父様、お願いがあるの」

「ん? お願い?」

「うん。あの三人と一緒に、食事をしたいのだけど」

 一人ずつデートはしたから、三人一緒に食事をしたいなって思った。