ハルカを乗せたベビーカーを押しながら、わたしたちは二人で笑い合う。
 この幸せがずっと続いていけるような気がして、わたしはルイトさんと結婚して本当に良かったと思える。 
 あの時わたしは、ルイトさんを夫として選んで良かった。

「ルイトさん」

「ん?」

「せっかくですし、今日は少し遠出しませんか?」

「遠出、いいですね。 時間もありますし、少し遠出しましょうか」

 わたしたちは隣町にあるアウトレットモールに出掛けることにした。 アウトレットモールに行ったら、ハルカの服も買ってあげたいな。

「見て、ルイトさん。ハルカ、ちょっと嬉しそうな顔してる」

「本当だ。笑ってるね」

「うん」

 レイリア王国では、子供を産むために婚約者と結婚する。最初はそう思っていた。
 でもわたしはルイトさんやみんなと出会って、恋をする楽しさやドキドキする気持ち、胸がキュッとなることとか、嬉しいこととか色んなことを教えてもらった。
 それを教えてくれたみんなに、わたしは本当に感謝してる。

「ルイトさん、今度お弁当持ってピクニックに行きましょうか」

「ピクニックですか? いいですね、行きましょう」

「はい」

 わたしたちは、これからもこの子と幸せな道を歩んでいくのーーー。



【THE END】