◇ ◇ ◇
 


「ルイトさん……」

「姫、愛しています」

「はい。わたしも、愛しています」

 夫婦になった次の日の夜、わたしはルイトさんと初めてキスをした。

「……照れ、ますね」
 
「そう、ですね」

 ルイトさんとの初めてのキスは、ちょっとだけ照れてしまった。 
 確かに夢の中でルイトさんとキスをしたけど、現実でしたのはこれが初めてだったから、ちょっと緊張した。

「姫の唇は、柔らかいんですね」

「そう、ですか?」

「はい。プルプルです」

 ぷ、プルプル……。なんか恥ずかしい……。

「姫、これからよろしくお願いします」

「こちらこそ、よろしくお願いします」

 ルイトさんの夫婦になったという実感は、まだあまりない。 でもこれから、わたしはルイトさんと人生を一緒に歩んでいくんだ。

「ルイトさん、あの……」

「はい」

「もう一度……キス、してくれませんか?」

 大好きな人とのキスがこんなに嬉しいものだなんて、想像もしてなかった。 キスをするだけでドキドキして、胸が高鳴るのが分かった。
 胸が熱くなる……。

「いいですよ」

 ルイトさんは嬉しそうに微笑み、わたしにもう一度キスをした。