【完結】カルティナ姫と三人の王子〜目が覚めたら婚約者が三人いました〜



 急いで着替えて、髪を整える。

「な、なんか、緊張する……」

 今から会うのだと分かると、妙に緊張する気がする。

「む、迎えに行った方がいいかな?」

 行きますので待っていてくださいと言われたけど、待ってるのってなんか緊張するんだよね。
 ん?なんかわたし……女の子みたい?

「女の子……みたい?」

 って……。なんかわたし、恋する女の子みたいじゃない? いや、恋する女の子っていうか……。
 デートの待ち合わせでドキドキしながら待ってる女の子みたいな、そんな気持ちになる。

「もう、わたしったら……」
  
 何を考えてるのかしら、わたしは。まるで恋する女の子みたいよね。  

「カルティナ姫様! 婚約者様がいらっしゃいましたよ!」

「えっ!?」

 え、もう!?もう来たの!?

「い、今行くわっ!」

 わたしは急いで一階へと降りる。

「カルティナ姫!」

「か、カルナさん!」

 カルナさん、本当に来てくれたんだ……!

「突然押しかけてすみません、カルティナ姫」

「い、いえ……。え?」

 カルナさんはわたしに近付き、わたしをそっと抱きしめる。