急いで着替えて、髪を整える。
「な、なんか、緊張する……」
今から会うのだと分かると、妙に緊張する気がする。
「む、迎えに行った方がいいかな?」
行きますので待っていてくださいと言われたけど、待ってるのってなんか緊張するんだよね。
ん?なんかわたし……女の子みたい?
「女の子……みたい?」
って……。なんかわたし、恋する女の子みたいじゃない? いや、恋する女の子っていうか……。
デートの待ち合わせでドキドキしながら待ってる女の子みたいな、そんな気持ちになる。
「もう、わたしったら……」
何を考えてるのかしら、わたしは。まるで恋する女の子みたいよね。
「カルティナ姫様! 婚約者様がいらっしゃいましたよ!」
「えっ!?」
え、もう!?もう来たの!?
「い、今行くわっ!」
わたしは急いで一階へと降りる。
「カルティナ姫!」
「か、カルナさん!」
カルナさん、本当に来てくれたんだ……!
「突然押しかけてすみません、カルティナ姫」
「い、いえ……。え?」
カルナさんはわたしに近付き、わたしをそっと抱きしめる。



