「ハーブティーには、心を休めてリラックスさせてくれる効果がありますから」
「リラックス?」
「ええ。 なんだか姫様は最近、少し気を張られているような気がしているので」
マロミさんの表情はなんだか、わたしを心配している素振りを見せていた。
「そう……かな?」
「すみません。余計な心配、でしたかね」
マロミさんからのその問いに、わたしは「ううん。心配してくれて、ありがとう」と返事をした。
「食べれる時は、食べてくださいね」
「ありがとう。 いただきます」
わたしはクッキーを右手に取り、パクリと食べる。
「ん! 美味しい!」
何このクッキー! 本当にお店に売られてるみたいな完璧な味がする。
美味しい。美味しくて、手が止まらない。
「美味しいわ、マロミさん。マロミさんのクッキーは世界一美味しい」
「そうですか? ありがとうございます」
マロミさんは嬉しそうに笑っている。
「このハーブティーも美味しいわ。クッキーに合うわ。さっぱりしてるわね」
「そうなんです。ハーブティーは意外と、クッキーに合うんです」
さすがマロミさんだわ。



