夜も遅いので、静かにガチャリとドアを開ける。



「ねぇ、私も家に入っていいの?」


なんだろ…悪いことをしているわけじゃないのに。
なんか背徳感がある。


「友達呼んでもいいって言われてるから」


そう言われると「ああ、そう」としか返せない。

靴を脱ぎ、2階に向かうときも手は離れないままで。



…冬なのに。
あついんですけど。


握られた手に力が入る。