──ピンポンパンポーン……。
呼び出しのチャイムが響く。
『Aクラス、2年Ⅱ組の、宮名すばるさん、Aクラス、2年Ⅱ組の宮名すばるさん。至急、学長室へお願いします。繰り返します──……』
……えっ?
耳を疑った。
「すばるちゃんっ? 学長室って……一体何やらかしたの!?」
「わ……、……わかんない」
とりあえず、呼び出されたからには急いで行かなくちゃ……。
「ごめん真凛ちゃん。先に食堂行ってて……?」
「うん、わかった。なんかわかんないけど、頑張るんだよ?」
不安そうな真凛ちゃんと別れて、早足で学長室に向かう。
冷たい汗が背中に伝った。
今まで無理やり考えないようにしてただけで……。
───本当は、思い当たる節がある。



