「そういう真凛ちゃんは何を描いたの?」
「朱雀院様に決まってるじゃん!」
「えっ!?」
「見て!」
「……おおっ」
つんつんの髪の毛、破天荒そうな顔つき。
特徴を捉えすぎている……!
「すごい似てる、そっくり!」
「でしょ!? デッサンとしてはイマイチだけど、似顔絵としては自信あるの!」
「見れば見るほど本人だよっ」
お世辞なんかじゃなくてほんとに似てる。
びっくりするくらい。
真凛ちゃん、似顔絵の才能あると思う。
「どうして朱雀院様を描こうと思ったの……?」
「そりゃあ、好きって聞いて1番に思い浮かんだから〜」
どき、とする。
「あたし、たぶん他の人を描いてもこんなに似なかったと思う。恋してる相手だから、もう目に焼き付いちゃってるんだよね! 信じられないくらいスラスラ筆が進んだんだ〜」



