「それでは、胸元失礼いたします〜」

「はっ、はい!」


慣れた手つきでメジャーをわたしの胸元に巻きつけるお姉さんたちは、

朱雀院様の話によれば、あらゆるブランドのブティックの店員さんらしい。

10人くらいいる。


聞かされたのはその程度の説明だけ。

龍泉閣につくなり、採寸と試着があるから行ってこいと放り出されて今に至る。



「トップ78、アンダー63 ……Bの65ですね!」



び、Bカップってこと?

そうだったんだ、知らなかった。

生まれてこのかた、下着屋さんに行ったこともなかったから……。



「続いてウエストですね、お腹回り失礼いたします〜」

「は、はい」