意味を噛み砕くのに、少し時間がかかった。
「1番近くにいる朱雀院だって、京が学校へ行かないのは、シゴトにかこつけてさぼってるだけ、だと認識しているはずだよ」
「……、」
京様がどうして学校に来ないのか、深く考えたことはなかった。
まずもって、真凛ちゃんと出待ちしてたときは、京静日っていう存在すら疑ってくらいだから。
実在するかもわからない、もはや都市伝説のような京家のご令息……。
っていう認識だったのが、本人に出会ってようやく、噂は本当だったことを実感した。
京様は、京様だから学校に来なくていいんだと思ってた。
綺麗で気高く、尊い存在だから……。