恋と旧懐~兎な彼と1人の女の子~

思いの外近くにあった土産屋。

その小さなお店を,自然と2人,分かれて回った。

特に興味を引かれるものもなく眺めていると,愛深が怒られない範疇の小走りで俺の下に来る。



「暁くん! ちょっと屈んでくれる?」


また変なことを,と思ったけど,俺は愛深の指示通りに動いた。



「…いいけど」



すると,厚紙のような物が髪に触れる。

それに驚いて,片目を少し細めた。



「この金色のシンプルなやつさ,暁くん使わない?」



上から愛深の楽しげな声が聞こえる。

新鮮で,さらに。

何がいつもそんなに楽しいんだろう。

と,純粋に羨ましくなる。

他でどうかなんて知らないけど,愛深はいつも楽しそうだから。