「……わかったよ、言う」

夏希
「じゃあ移動しよ」

夏希に手を引かれてすぐそばにあった視聴覚室に入った。

部屋中防音だからか構内の騒がしさも聞こえない。

夏希
「で?なに隠してんの」

隠してるというか、なんというか……。

「ぶ、文化祭……夏希とまわりたくって」

夏希
「………え、それを悩んでたのか?」

おっしゃる通りです……。

あまりにも恥ずかしくて顔が熱くなってきた。

夏希
「はぁ……ごめん、最初から翠とまわるつもりでいた」