月下美人【番外編】

陽菜
「ちょ、聖七!?離して!!」

「やだ」

さっきみたいなこと、よくあんのかな。

常に守りたいのに……。

「できるだけひとりになんな。クラスは違うけどどこか行く時は俺のこと呼べよ」

陽菜
「そんなの迷惑になる」

「陽菜が傷つく方が迷惑だから!」

これだけ言えば、呼んでくれるよな?

なんて思ってると、俺の背中に陽菜の手がまわった。

っえ……。

だけどすぐに離れて。

陽菜
「わかった。私もう行かなきゃだから行こ」

落ちたダンボールを持つ陽菜からダンボールを奪い取った。