その瞬間、デカいツリーが点灯し広場のイルミネーションも点灯した。


「わーっ!!夏希!すごいよ!!」

「ほんと、すげぇな……」

女に興味なく、族に入ってただひたすらケンカに明け暮れてた俺。

そんな俺に……恋を教えてくれた。

「翠……最高のクリスマスだな」


「まだまだこれからだよ!帰ったらケーキもあるんだからね!」

俺はケーキよりも翠を喰いたい。

ただ隣にいてくれるそれだけでいいけど。

同棲してから日に日に好き度が増してくのに。

毎日キスだけで止まるのも苦労する。

「……なぁ、そろそろケーキ買いに行くか」


「うんっ!……また来年も来ようね」

少し照れながらそんな可愛いことを言う彼女。

「来年も再来年もその先も、来てやるよ」

一生、離れる気なんてない。

だって……全部が愛しいんだから。

この先ずっとずっと翠に振り回されたいと思うクリスマスだった。


                  ─おわり─