ったく……無防備すぎんだろ。

ますますひとりで外出歩かせれねぇ。

今までどうしてたんだ?竜介とかが面倒見てたのか?


「ねー夏希、これにしたい」

手をクイッと引かれてみて見れば、ピンクゴールドのリングピアスを持ってた。

たしかに翠好きな色だな。

「形これでいいのか?俺に合わせなくても別にいいんだぞ」


「わかってないなぁ。夏希と私の好きな要素が入ってるピアスだからいいの!好きと好きの足し算は最強なんだよ!」

可愛い顔で子供みたいなこと言いやがって。

「俺まじ好きだわ、翠のこと」


「っ……!?な、なにき、急にっ……」

顔を真っ赤にした翠からピアスを取って手を引きながらレジに向かう。


「ちょ、夏希っ!いろいろ待って!」