好きな人の名前を陽菜が書く日が来るなんて思わなかったなぁ。

……聖七にちゃんと、陽菜の気持ちを伝えよう。

もう二度と、離れない。

──聖七のことが大好き。

そう頭の中で唱えながら名前を書いた。

「聖七どう?できた!」

聖七
「陽菜の字久しぶりに見たわ!相変わらず丸っこい字してるな!」

「聖七だって!相変わらず字汚い!」

聖七
「それは失礼だろ!」

夏希
「あれ、聖七と陽菜も来たのか?」

ん?この声……。

振り向けば夏希と翠がいた。