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「ごめん、遅れたっ」

「ななー、やっと来た!」




……──時が、止まった、なんて。

大げさかもしれないが、本当にそんな感覚に陥った。




『今日、軽音サークルの交流会があんぞ。ほら、華彩大学って知ってんだろ? あそこの女子は可愛い子揃いだからなー、おまえも来いよ』


就職という選択を延長させるために入ったような大学で、よくからかってくる先輩から誘われただけの飲み会。


適当に切り上げて帰ろうと思っていたのに。