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「サナちゃん、サナちゃん、……新谷くんって、どう思う?」

「…どうってなにが?」



ある日の夜、通話をしていた時のこと。

突然のわたしの質問にサナちゃんは困ったような声を出す。



「いや、わたしはあんまり新谷くんについて知らなかったんだけど、学校内じゃ、結構人気じゃん?」

「そうね」

「なんか、どういう人なのかなーって」

「旭くんと仲良いから?」

「え?いや、そういうんじゃなくて、」

「純粋に興味あるの?新谷くんに?」

「ないけど!なんとなくだよ、なんとなく!」



興味とか、そんなんじゃない。

普通にただ、頭に浮かんだだけで。