これを溺愛だとは認めない!


「俺、この子が環さんの悪口言ってるの聞いたんだよね。そーいう女、マジ無理……。
ただ、それだけだけど?」


悔しそうな表情を浮かべた、雅。


咲先輩が私と雅の関係性を暴露してくれたのは、助かるが此処に居たくない。

そう思った瞬間だった__


「たま!!」


風先輩に名前を呼ばれ、小さく頷く。


「ちょっと走りに行くか!!」


ぶっちゃけ、走るのは苦手。でも、今一番願う事はこの場から逃げる事。


「い、行きます」

「俺も帰る……」


雅達を残し、喫茶店を後にした。