「こいつか?俺たちのアジト周りを彷徨いてたっていうのは……」

「未成年のガキじゃねえか」

「何が目的なんだ?」

何人も人を殺してきたのであろう鋭い目つきで睨まれ、シリウスは泣きそうになる。だが、ここで怖がれば相手は何をしてくるかわからない。気持ちを殺し、シリウスは相手を睨み付ける。

「リヴァイを、僕の親友を返してくれ!」

「リヴァイ?ああ、あの裏切り者か」

ゲラゲラと男たちは笑う。そしてシリウスの顎が男の一人に掴まれ、無理やり視線を合わされた。

「残念だったな、坊主。お前の親友とやらはあと数時間もしないうちに生き埋めにされる。んで、お前は海外の金持ちにでも売るとするか」

「お前、逃げねぇように見張っとけよ」

一人の男にシリウスの監視がつき、残りの人間は出て行く。この時を待っていたのだ。体はシリウスではなく、ライに交代となる。

「ちゃんと脱出してよ?もちろんリヴァイを助けて」

「わかってる。さて、久しぶりに大暴れすっか!」