「なあ、今日この後ゲーセン行かない?」

「あぁ、悪い!今日栗原と遊ぶ用事あるんだ。来るか?」

「あ?そうなん。じゃあ良いや。つかそのFUBUのジャージどうしたの?」

健太が学校カバンからジャージを取り出して着替え始めた。

「へへ、栗原から貰ったの。アイツもう着ないからやるって言うから」

そして健太はよく栗原とつるむようになっていった。

別に誰が誰と遊ぼうがそれはその人の自由だからそれを咎めたり、俺の嫌いな栗原と遊ぶなよとか止める事は出来ないが寂しさやムカつきからイライラは正直した。

それから翌日の放課後、校門の外に高校生ぐらいの年代の人達が度々バイクで現れ、栗原や健太が学校終わりにそのままその人達の後ろに乗っては消えて行ってた。

「なんか最近健太変わっていったな」

「あいつ高校行かない気なんかな?」

昼休みに体育館裏で翼とそんな会話をした。

栗原はチームを作ったみたいだった。

そんな話しが中学のヤンキーの間で広まっていった。

「先輩達に速攻で潰されるんじゃねぇの?」

そう思ったがどうやら上納金で面倒見てもらう事で潰されないようだった。

「栗原のなんてチーム名なの?」

「ラブなんとかってチームなんだけど、なんだっけなぁ」

翼は頭をトントンと叩いて必死に思い出そうとしていた。