中学に入ってからもやんちゃは止まる事なく色々悪い事はした。

変わらず喧嘩もした。

そうは言っても弱い者イジメはしなくて喧嘩を売ってくるのを買ったりしただけだった。

「やっぱり父親が居ないからなのかねぇ」

その声が俺の耳に入る度に凶暴性は増したが、増してく一方で片親で頑張ってる母親に申し訳ない気持ちも生まれてきた。

かと言って

「母さん今までゴメン!俺良い子になるよ!」

とは反抗期真っ只中の俺には言えず、言えずと言うか俺にそもそもそんな喧嘩が悪い事をしてると言う気が全くないから微塵にも思わなかった。

「お前高校はどうするんだ?」

「先生知ってる?俺意外と勉強出来るんだぜ?」

ガツン

「いでぇ!何もゲンコツする事ないじゃんか!」

「先生には敬語使え!」

ガツン

と、学年主任の濱谷先生に度々叱られていたが成績はそこそこ良かったから特に高校への心配はしてなかった。

「成績が良いからって日頃の行いも大事なんだぞ」

そんな俺の姿を見ては学年主任の濱やんは頭を痛めていた。

中学3年生の夏休み前

蝉の鳴き声がより暑さを感じさせウザいと感じる昼間

「なんかさ、最近ウチの中学が他の中学に狙われてるみたい」

同じクラスの健太が言ってきた。

「は?なんで?」

「なんかカバンが人気なんだって」