「ウチの軽音部は同級生は俺と剛の二人だけで結局ドラムはいつも2年生に頼んでたからなぁ。あ、ちなみに僕の事は、大友じゃなくて和寿(かずとし)って呼んでね」

「うん、よろしく和寿!」

僕は笑顔で呼んだ。

「あ!私ドラムやってみたい!」

吉田さんが手を上げた。

「経験ないのに?出来るの?受験もあるのに?」

和寿が質問責めする。

「私、スポーツ特待生で大学行くから時間あるから受験大丈夫!今日も部活あるからついでに教室に寄っただけだし」

吉田さんは大きくピースをした。

「はぁ!ずりぃー!けど、これでドラム確保だな。よーし、それじゃあ本番までに課題曲決めて練習しますか!」

和寿が大きな声で場を締め、

「とりあえず、文化祭に入れてもらえるよう交渉してくるわ、あれだったらどっかの部活の枠削って僕らに譲ってもらってくるわ」

剛が職員室へと消えていった。

「え!?」

慌てる僕に和寿君は笑っていた。

みんなの貴重な時間を使って申し訳ない気持ちと凄いワクワクした気持ちになった。

それから軽音部だった剛と和寿は練習出来る環境を整えてくれた。

「バンド名どうする?」

「Bivattcheeみたいにストレートに行くか、二つの単語で作ってハイスタみたいに略せる名前にするか、ジャパハリネットみたいに3区切りにするか」