「どうもこんばんわ」

「自分ら凄い売れてるらしいじゃんか!めっちゃ儲けてるみたいやな!」

ニューオールドの新川(ボケ担当)が開口一番に言ってきた。

その言葉に否定せずに黙って頷く。だって事実だもん。

「いや、否定せんのかい!」

「そこはそんな事ないですよとか謙遜せんのかい!」

「まあ立ち話もあれなんで一旦座ってトークしましょ」

「いや、亜依子さんが仕切るんかい!」

大輔と剛からガチガチに緊張してるのが伝わってくる。

2人がガラスのテーブルに触れるからテーブルの上に置いてあるのがガチャガチャ音を出てる。

ほんとノミの心臓だな。

「今日はボーカルの亜依子さんの好きな干し柿と緑茶と煎餅用意してます。私らはいつものようにアイスコーヒーいただきます」

その司会者の言葉に私はハイテンションになった。

「干し柿やら煎餅やら婆さんみたいなチョイスやね」

「おばあちゃんが好きなんですよ私。幸せ」

「自分らはどう言う繋がりなん?同級生とか?」

その質問は本来ならリーダーの大輔が答える予定だったが手と目線で私に喋ってとフリがきた。

(え、まだ口の中に柿入ってるんですが…)

お茶で流し込み答えた。

「私と剛が同じ高校で、大輔だけが違います」

「ふーん、で、どっちと付き合ってんの?」

「あ、私、彼氏居るんで」

「えぇ!言うてええの?!」

「爆弾発言やん」

「私達の作詞してもらってるTAK-ROWさんと付き合ってます」

「待って待って!言って大丈夫なん?!これ凄い視聴率取れそうやからカットせんで?」

「別に悪い事してないんで」

ニコリと言い放った。

司会者の2人は心落ち着かせる為に置いてあるドリンクをストローで飲み質問してきた。

「ところでバンド名の由来とかあるの?なんでこの名前にしたとか?」

「元々は高校の3-A組の中の4人で文化祭でライブをする事になって、それにちなんだ名前にしようと、みんなで考えて3-Aと英語で矢や矢印を意味するARROWSを入れました」

唇がかっさかさの剛が答えた。