幸せ家族計画が上手くいったさいには褒美を出しても良いぞこのチャラ男め。

「あはは!何も要らないよ」

そう言って明菜の所に上島君は行った。

意外と良い奴かもしれないなコイツは。

(しかし、私本当に今日が幸せ過ぎて死んでしまうんじゃないかな。つか、写真撮ってあげなくちゃ、あ、優香ちゃんが撮ってあげてる)

写真を撮り終えた2人の会話が聞こえてきた。

「そして、互いの夢が叶ったら結婚して」

「え?プロポーズ!?」

明菜が上島君にプロポーズしてた。

「ぶふぉっ!」

私は鼻水が噴射した。

お、おま、何勢い余って公開プロポーズしとんじゃい!

交際すらしてないのにいきなりそれはないでしょうよ!

「これ以上は明菜が毒に侵されるから離れてくださーい」

そう言って2人を引き離してその場をあとにした。

「なぁ!なんで文化祭のチケットくれなかったんだよ!」

家に帰った真にブーイングされた。

「え?あんた来たかったの?」

「前に行きたいって言ってたじゃん!なんで修平君は行けて俺は行けないんだよ!」

「え?なんで修平が来てた事知ってるの?」

「連絡先知ってるからメール来たよ」

あ、私が付き合ってた時に知らない間にこいつら連絡先交換してたんだ。

不安になった私は念のため聞いた。

「修平から何も貰ったりしてないでしょうね?」

「もらってないよ!あ、でも」

「……でも?」

「俺が車の免許取って、修平君が今の車乗らなくなったらくれるって言うからお願いしてる」

「絶対ダメ」

「なんでだよ!姉ちゃんには関係ないんだから良いじゃんか!」

「元カレの車なんて嫌に決まってるでしょうが!」

父親に似てこいつもデリカシー無いなと思った。