「あー!!思い出した!!」

「え?何?まだ何かあるの?」

もうこれ以上俺の体力残ってないよと怯える栗原君。

「なんかさ、瀬戸中にモー娘好きのヤンキー居ない?」

「え!?」

「自転車で人を轢くヤンキー!」

「居るけどなんで?」

「教えて!そのイケメンヤンキーの事!」

「イケメンって……だからなんで!?」

「その反応はよく知ってる人だな詳しく教えろ!」

ギャーギャー騒ぐ私。

「嫌だ嫌だ!いくら西村の頼みでもアイツだけは絶対嫌だ」

情報を公開してくれない栗原君。

「もう良いわかった。そんなに私に教えたくないならいい」

「……うぅ」

チッ!怒り気味にそう言っても教えてくれないな。

「ちなみになんで知りたいんだよ?」

「気になるからよ!」

目を大きく見開いてショックそうな顔をしてる栗原君は多分勘違いしてるが明菜がその人の事を好きだとは言えないのでこのままにしとこうと思った。

「ちなみにその人を殴ったりその人とケンカしたら許さないから」

「なんで…」

「え?ケンカする気なの?違うよね?」

「はい……違わないです。おっしゃる通りです」

ヤンキーと明菜が付き合う事になるのは嫌だが明菜の好きな人が傷つくのはそれはそれで嫌だから半泣きの栗原君に無理矢理、約束してもらった。