勉強は特に頑張るわけではなく適当にこなし、恋愛は男子の何人かに言い寄られた事はあったが特に恋愛したい気分は無く、乙女モードを一度も発動させる事なく一年生は終わった。

2年生になり学校生活も部活も通常通りっちゃ通常通りで影では女子特有のイジメなんかもあるみたいだが私は特に気にせず過ごしていた。

「なんかあの子って男子に色目使ってるよね!自分の事可愛いって思ってるんじゃないの?」

そんな言葉が私にも聞こえてきた事もあったが

「ナスがなんか喋ってる」

そう思ってたので気にしないで過ごしていた。

「は、はぁ!?ナスって!」

「あ、やば、口に出してた」

そして3年生が夏前に引退となり、1.2年生主体のチームで全国目指すぞ!って事になった。

連日連夜に及ぶ厳しい特訓にみんな必死に耐えなんとか全国の切符を手にするのは妄想で、相変わらずキャピキャピと楽しくやっていた。

ボールがぽーんっと何処かに転がって行くとみんなしてそこに集まる幼稚園児レベルの私達は安西先生でも立て直しは無理だろうなと思った。

「そんなんで意味があるのか?」

「意味とは?」

「バスケやる意味」

バッシュが小さくなり新しいシューズを買ってもらう時に父に言われた。

きっと私に今まで費やしたお金の事を考えてるのだろう。

様々な習い事させたけど費やしたお金と時間が経験値として活かされてるか父は気にする人だった。

「楽しいだけじゃダメなの?」

私の問いに父は無言だったが新しいシューズは買ってくれた。

そんな私達の女バスとは違い男バスは変わらずゲロ吐く所かストレスから血尿出るんじゃないかと心配するぐらい練習がハードに見えた。

そして男バスはハードだからやっぱりみんな目指すベクトルも一緒で大会に出ては好成績を納めていた。