ねぇ待ってそれ聞いてないっ!




◇ ◇ ◇ 



好きな人当てゲームに夢中になっていると、気づけばコウくんの部屋にお邪魔していて。


私はとある一つの答えに辿り着いていた。


”コウくんの好きな人は私かも……?”


これはもしかしなくても、もしかしちゃう?


ワンチャン、好きな人はそんな展開はありますか?


一時期、コウくんとド派手に喧嘩をして長期化したときに『おい、単細胞』と呼ばれていた私なので、軽率に期待しちゃいますよ??


年齢、性格、髪型、得手不得手……などなど。


いくつもの質問を整理してみたところ、考えれば考えるほど私に思えてならない。


だって、同じ歳で明るくてロングヘアで得意なものがないって、私じゃん!


当てはまる女子はきっと掃いて捨てるほどいるんだけど!でも!


その中でコウくんと仲良しなのは私くらいのはずだからね!


自信もって手を上げちゃいますよ!!


「コウくん!次の質問はなにかな?」


調子に乗っている私は嬉々として尋ねる。


そんな私にコウくんはなぜかニヤッと笑って次の質問を投げかけた。