ねぇ待ってそれ聞いてないっ!




なんてのんびり考えていると、コウくんは笑みを深め、瞳の奥を怪しく光らせた。


コウくんが綺麗な笑みを浮かべるときは決まって意地悪なことを考えているとき。


私を楽しくいじめるための方法を思いついて、それがわかりやすく顔に出る。


わかっていても見惚れてしまうくらいにかっこいいのはずるだと思う。


「ただし、俺が1つ情報を教えるごとにあかりも1つ俺に教えること。いい?」

「わかった!どんとこい!!」


……って、なんでコウくんは私に好きな人がいることを知っているんだろう?


一番仲のいい女の子にしか言ってないんだけどなぁ。


コウくんにいろいろバレるのは昔からずっとそうなんだけどさ!


私はコウくんの考えてることとか、あんまりわかんないから悔しい。


「ふっ……気合入りすぎ。あかりって面白いよね」

「えっ、今のどこに笑う要素が……?」

「全部」

「意味わかんない~。コウくんって変人だね?……というのは冗談だから怖い顔しないで!気を取り直して質問タイムに突入しまーす!いぇーい!」

「……うるさ」


ふっふっふ。もうやめたいみたいな顔してもやめるわけないんだよなぁ!


観念して私の質問に答えるが良い!


まずは無難なものからね!張り切っていきましょー!!