ねぇ待ってそれ聞いてないっ!




「あ、あーあ!さっきはコウくんに泣かされちゃったなー。コウくんが嘘ついて私以外の人のことを好きなふりしたから、傷ついちゃったなー!」


仕返しと言わんばかりに甘い雰囲気をぶった切って棒読みすると、コウくんはぴたりと動きを止めた。


首元にコウくんの吐く息が触れ、唇が触れる直前だったことがわかる。


ちょっと惜しいと思ったのは……内緒。


「俺は嘘ついてない。あかりはモテる」

「モテないよ!告白されたことないもん!」

「それは俺が……なんでもない」

「なに!俺が、なに!めちゃくちゃ気になるじゃ、ん!?」


ふいに引き寄せられたせいで言葉尻が高く上がった。


ぼふっと私の低い鼻がコウくんの胸にぶつかって地味に痛い。


まぁいっかと抵抗せずに身を委ねれば、また腕の中に閉じ込められたことで薄いシャツ越しにコウくんの鼓動を強く感じる。


コウくんのドキドキが私のドキドキと同じ速さだってことがわかって、今度は胸の奥がきゅって甘く締め付けられた。