「本当だよ、もう辛すぎ」

「まぁ、がんばろうよ」

「む〜……芭奈はいいよね、満点の常連さんなんだから」

「ミニテストだけだよ、本テストはいい点取れないからここで取らないとだもん」


 私は、プリンを食べてシフォンケーキを完食すると片付けをして教室に戻った。


 午後の授業が終わると、モカちゃんと一緒に学校を出る。


「なんか買ってこ、おやつ食べながら勉強しよ。糖分大事だもの」

「ただ食べたいだけだよね、モカちゃんは」

「バレた? でも、バイトのお金だしいいじゃん」


 そういえば先々月にバイト始めたモカちゃんは土日はバイトで忙しそうだもんなぁ。


「芭奈もバイトしたらいいのに」

「お母さんもお父さんも反対で……高校生のうちはたくさん遊びなさいって言われてるんだよね」

「おばさんたちなら言いそうだね。まぁ、いいよ。私が払うからー」


 寄り道をしたのはクッキー専門店だ。モカちゃんのバイト先でもある。


「いらっしゃいませー、あれ高田さん?」

「はい。今日は友達と来ちゃいましたー」

 接客してくれたのはモカちゃんの教育係の人らしい。優しくおすすめのクッキーを教えてくれてそれを購入した。
 お店を出ると真っ直ぐ家に帰り、私の部屋で宿題を終わらせるとテスト勉強を始めた。