「私は支度をしてきます」

「うん。今日は送ってくからさ時間まだあるしゆっくり降りておいで」

「あ、ありがとうございます虹季さん」


 私は虹季さんにお礼を言うと部屋に戻って制服を着る。髪は編み込みでもしようかな。
 虹季さんが用意してくれたドレッサーに座って髪を編み込んでヘアアイロンで巻いてリボンでできたバレッタで留める。

 後は忘れ物がないかを確認して部屋を出てリビングに降りるともう凪斗くんはいてスーツを着ている虹季さんとおしゃべりをしていた。


「お、じゃ行くか」

「はい。よろしくおねがいします」


 私は虹季さんの車の後部座席に乗ると反対側から凪斗くんも乗る。ここから学校まで車で三十分くらいで着いた。前よりは長く時間はかかるけど電車使うって言ってたからとても楽しみだ。


「……あ、なぎじゃん! おはよう」

「はよ、悠眞(はるま)


 凪斗くんと校門をくぐると後ろから男子生徒に声をかけられた。凪斗くんの様子から彼のお友達なんだろう。