「まさか、凪斗くんと同じ高校だったなんて」
「……俺は知ってたけど」
休み明け、私は衝撃の事実に目をパチパチさせた。朝食を作っていたら、制服を着た凪斗くんがリビングに来た。私が行ってる学校の、制服を着て。
「凪斗くんは知ってたの?」
「うん」
凪斗くんは私が作った朝食を食べながらそう言うと「朝食も美味しかった」と言って立ち上がって部屋に戻ってしまった。
彼とすれ違いで虹季さんが入ってくる。
「おはよーさん、うまそう!」
「虹季さん、おはようございます。あのお弁当作ったんですけど……もしよかったら」
「え、弁当! めちゃくちゃ嬉しいんだけど」
虹季さんは手を合わせると味噌汁から啜った。どの料理も彼は「え、うま。なにこれ」と言ってくれてすごく喜ばれてそれが嬉しかった。