クールで無口(大嘘)な白井くんは愛が重い




「地学、俺が教えましょうか」

「えっ、いいんですか」

「はい。どれですか?」

「えーと」



レポートを取り出して、下のほうに書いたメモを読み上げた。ここでまちがったことを質問してしまったら困る。



「準備しながらで大丈夫ですよ。いまざっと口頭で説明したら、もういちど、今度は紙に書いて教室に届けますから」

「それは申し訳ないので大丈夫です、ありがとうございます、いまレポートに直接書いちゃおうかなと」

「届けますよ、やらせてください」



普段は余裕をもって家を出るんだけど……今日はちょっとてんやわんやって感じで。



「っごめんなさい、お願いします……!」

「はい、任せてください」