「俺の家に直行するかたちで大丈夫ですか?」
「はい、ちゃんと持ってきているので」
本気でかわいいを目指すって、どのレベルでまでやってくれるんだろう。何枚くらい撮らせてくれるんだろう。……何枚くらい、撮られるんだろう。
撮られるのはちょっとやだな、緊張する。目を開いて映るのも自信ないけど、目をつぶってしまったところを撮られるほうがいやかなあ。
普段写真を撮られることは滅多にないし、自分が写真を撮るようなこともほとんどない。人物にしろ、空にしろ、植物にしろ。
「白井くんは、よく、写真撮るんですか?」
「そんなでもないですね」
「そうなんですか」
ひとの撮る写真を見るのは好きだから、見たかったな、なんて。わたしも撮ってないからなんとも言えないんだけど──そのひとの世界がぱっと見える感じがすごく好きで。
「趣味、写真撮影にしましょうか?」
「え、いやいらないです……」
「いらないですか」
「はい、あの、興味本位でたずねただけでして」
「宮坂さんはどうですか?」
「わたしも撮らないですね、すみません……」



