どう見てもさっきから田中くんが怒っているように見える。
きっと結局彼らと関わってしまっている軽蔑しているんだろうけど。
「喜久本があんまりにも馬鹿だから」
はぁっとため息を漏らし、田中くんは本を読みはじめる。もうお説教タイムは終わったらしい。
「田中きゅん?」
「きもい」
あ、機嫌治ったかもしれない。
もしかして、心配してくれてたのかな。相手は他校から恨みを買っているほどの不良だし。
「やっぱり田中くんは優しいね」
「そうだよ。俺は優しいんだよ」
「た、田中くん! そんな自画自賛しちゃうところも好き!」
田中くんの優しさにじんわりと心が温かくなり、本を読んでいる田中くんの腕を掴む。



