「おい、なにしてんだ!」
私が鳴らしたものだと気づいた右側の男が掴みかかろうとしてきたところで、開いているペットボトルを顔にぶっかける。
「ぅ、あ……っ!」
炭酸が目に入ったようで、痛そうに顔を歪めた男の腹部に思いっきり足蹴りを喰らわす。
「てめぇ!」
鞄に突っ込んでいた手を出して、催涙スプレーを左側の男の顔面目掛けて噴射した。
そして、よろけたタイミングで足を引っかけて地面にすっ転んだ隙に鳩尾を蹴っ飛ばす。
「ここ最近何度も狙われてるんだから、なにも用意してないわけないでしょ」
「っ、てめ……ゲホッ」
残るは一人。ギラついた眼差しが私を捕らえている。
コイツが一番危険な気がしていた。だからこそ後回しにしたのだ。



