手や頬などに無数の傷跡がある男たちは、卑怯なことも簡単にしそうで不良という言葉で一括りにしてはいけない気がする。醸し出しているオーラがもう桁違いだ。
ここで抵抗をしたところで、この男たちは躊躇なく私のことを殴っていうことをきかせてくるように思える。
それなら無駄な抵抗はせず、相手の隙を見逃さないように注視しよう。
「いいよ、連れて行って」
口元をゆるりとつり上げて微笑む。
意表をつかれたのか、男達は無駄に瞬きを繰り返している。
「余裕だな。敦士たちが助けにくるからか」
不快そうなその表情には、私に対してというか敦士に対してだろう。
「一つ、誤解しているみたいだから言わせてもらうけど」
ふぅっと一息ついて、風に靡いて視界を遮ろうとする髪を耳にかけた。



