「だから、お前のこと利用させてもらう」 「いや、だから私は」 〝敦士の彼女じゃない〟ともう一度言おうとしたところで、男がにやりと口元を歪める。 「大人しくしておけよ」 「は?」 うわぁ……と声が漏れそうになる。 前後左右凶悪面している奴等に見事に囲まれて、身動きが取れない。 横目で逃げ道を探ってみるけれど、これは難しいだろう。 今までの奴等とは少し違う〝危ない〟雰囲気に息を飲む。