他校の人たちが私を連れて行こうとする件を危惧しているのかもしれない。とにかく清水くんが心優しい人で、本気で心配してくれているのはわかった。
「忠告ありがとう。でも私、大事な友達に危害を加えてほしくないから従ってるんだ」
これは私にとって大事な負けられない戦いだ。友人である田中くんのことだけは守りたい。
「大事な友達?」
「そ。ゆた先輩に言われたんだよね。拒んだら、友達に危害加えるかもって」
「あいつ……」
清水くんは明らかに顔を顰めて、怒っている。
さっきは一気に変わった彼の雰囲気に飲み込まれそうになったけど、それにしても心が綺麗だ。どうしてこんな人が敦士たちの仲間なんだろう。
「まあ、あの人は望んでいないだろうけど」
田中くんはきっと、私が自分のことで動けなくなることを嫌がっている。気にせず、敦士たちと関わりを立つべきだと言っていた。
だけど私だって、譲れないものがある。
「あの人?」
「清水くん、私決めた」
「え?」
「ありがとね」
守り方なんて一つじゃない。
私は自分のやりたいようにしよう。従うなんて柄じゃないんだ。



