たすけて!田中くん



「借りができたな」

そう言って、清水くんは立ち上がる。どうやら少し落ち着いてきたらしい。

ちらりと窓の外を見てみたけれど、すでに先輩達の姿はなかった。

諦めて去っていってくれたようでよかった。


「いや、むしろ私を他校の人たちから助けようとしてくれたでしょ」

「でもあれは、喜久本が自分で対処してただろ」

「……ははは」

あのことを思い出すと気まずくて、わざとらしいぎこちない表情になってしまう。

田中くんには絶対知られないようにしないと。きっとドン引きして、屑を見るような冷たい視線を浴びせられる。


「だから、一つ忠告する」

「へ? 忠告? なにいきなり」

急に深刻な表情になる清水くん。

一方私は全く見当がつかず、場の雰囲気に置いてきぼりをくらう。





「すぐに敦士たちから離れろ」