「そっちが私に近づかなきゃいい話じゃん。そしたら私も狙われないし」
「そうもいかねぇんだよ」
「なんで?」
ゆた先輩や敦士なら教えてくれないだろうけど、サトシなら何故私が敦士の彼女に選ばれたのか教えてくれるかもしれない。
「俺としては複雑なわけ。お前はこえー女だけど、一応昔馴染みだし……」
「だからなんで、私が敦士の彼女にならないといけないの?」
不自然に視線を泳がせたサトシは話す気がないようだ。でもこの反応からやはり何か事情があることはうかがえる。
「まあ……えーっと、死ぬなよ?」
「私の身にこれから何が起きるわけ!?」
物騒な言葉をいきなり言われて目を剥いた。
そんなこと言われても、心の準備ができるはずがない。大体巻き込むならちゃんと説明をしてほしい。
「あー……うーん、だから」
サトシは苦笑しながら頬を掻き、言葉を選ぶように視線を上げた。



