「呼んでくれないの?」 少し悲しげに言うと、凪沙の頬にアルコールとは違う赤みがさす。 「……し、」 ゆっくりと唇が動く。 「静、くん……っ」 あれ、凪沙ってこんなに素直でかわいかったっけ。 いつもギャーギャーうるさくて、ガサツで、こんなに頬を赤く染めながらいじらしく素直に名前呼んでくる人だったっけ。 酒の力? 「名前呼んだから……呼んでよ」 ……酒の力だな。 「凪沙」 珍しく素直で可愛らしかったから、お望み通り名前を呼んだ。 けど、それだけじゃ終わらない。