「俺が喜久本のこと好きになったのは、喜久本が俺を好きになるよりも結構前だよ」
「でも自覚したのは最近だけど、たぶん私だって結構前からだと思う」
「いや……俺の方が片思い歴長い」
それは間違いないと思う。
立ち止まり、喜久本と向かい合う。
頬を赤くしながら俺を見上げてくる喜久本を抱きしめたくなる衝動をぐっと堪える。
「あと俺、独占欲強いから」
「ど、独占欲……?」
「プリンは俺のだから、絶対食うなよ。お前今日の昼、俺が買ったプリンを一口とか言って半分食べただろ」
「はい!?」
さきほどの女らしさはどこかへと消えて、間抜け面に変わった。これはこれで表情豊かでおもしろいけど。



