「伊達メガネ。これつけてたら、昔喧嘩してた奴等に気づかれにくいし」
私の中では田中くん=メガネという印象だったけれど、伊達だったなんて気づかなかった。
だから昨日の夜外していても不便がなさそうだったんだ。
「今は邪魔だからとる」
「邪魔?」
「うん」
メガネ外すと一気に大人びて見えて、見惚れてしまう。この姿で過ごしていたら学校でかなり人気が出そう。……それはちょっとイヤかもしれない。
「そんなことより、俺って結構嫉妬深いみたいだから」
「え?」
「お仕置き」
顎に手を添えられて、田中くんの顔がぐっと近づいてくる。
目が合って動けずにいると、あっという間に距離が縮まった。
昨夜と同じように田中くんの唇が重なる。
最初は優しく触れるだけだったキスが、だんだんと角度を変えて啄むように唇を弄ばれる。
そして、酸素を求めるように口を開くと温かく柔らかな舌がぬるりと捻じ込まれた。
「んっ!?」
田中くんのお仕置きは、私の大嫌いな甘ったるい苺のキャンディーの味がするキスだった。
田中くん……これはなんて最悪で幸せで、過酷な拷問でしょうか……。



