たすけて!田中くん



「……なにしてんの」

聞こえてきた声に目を見開き、体が硬直する。


「な、なんで……」

さっきまで学校にいなかったはずなのに。涼しげな顔をしている田中くんは、目を細めて私とゆた先輩を交互に見やる。


「あらら、通報されちゃった〜」

呑気な声をあげるゆた先輩に対して、私はまだ状況についていけずに慌てて立ち上がって、おろおろとしてしまう。

何故か田中くんが怒っている気がする。

「……なんで二人でいるわけ」

「どうせ茅織から聞いてここに来たんでしょ?」

「お前がいるとは聞いてない」

ゆた先輩はにやにやと笑いながら、険しい表情をした田中くんの横に立つ。


「はいはい、後はお二人でどーぞー」

よくわからないけど、ゆた先輩は軽く手を振って部屋から出て行ってしまった。

今度は田中くんと二人っきり。