顔を近づけてきて、今にもキスをしてしまいそうな距離になる。
「それ以上近づいたら、叫ぶから!」
「好きにすれば。助けなんてこねぇし」
……男って簡単にキスできちゃうもんなの!?
田中くんだって昨日消毒とか言ってキスしてきたし……。
必死に顔を逸らすと、ふっと笑われる。
「ばーか、冗談だって」
「っ、本当からかわないでほしいんですけど!」
顔を離して、おかしそうに笑っている敦士を睨みつける。
いくら冗談とはいえ、やっていいことと悪いことがある。本気でどうしようかと思ったのに。
「まあでも、気に入ってるのは本当だけどな」
「……最初から田中くんと仲がいいってわかってたから近づいたんでしょ」
敦士は肯定するように笑みを深める。



