*** 物置部屋の床に座り、壁に寄りかかって目を閉じる。少しするとうとうとと微睡み、意識が遠退いていく。 「ここ、俺の場所」 聞き覚えのある低音な声。夢の中まで出てくるなんて最悪だ。 違う夢を見たい。やめてほしい。 「聞こえてんだろ、凪沙」 肩を揺さぶられる。なんて現実味のある夢だ。 「目を開けねぇと、キスすんぞ」 グワッと目を見開き、飛び起きると目の前には無表情な敦士の姿があった。 恐ろしいことに夢ではなく、現実だった。